英国はひとつだが
中にはふたつの国が存るのだよ。
19世紀末・英国。
貴族とメイドが、恋におちて。
こんにちは、たくです。
10月、すっかり秋になりました。
今回は雰囲気のある映画のような、
英国が舞台の恋愛マンガをご紹介。
秋雨の静かな日に紅茶を呑みながら、
…なんてどうでしょう。
森薫『エマ』です。
主人公ウィリアムは名家の跡取り、
いわゆる上流階級「貴族」の住人。
ある日、彼は少年時代の恩師の元を訪ね、
そこに仕えるメイドのエマに出逢う。
理知的な美しさのある物静かな彼女に、
ウィリアムはひと目で夢中になった。
しかし。
「上流階級」か「それ以外」。
19世紀末・英国には、
異なるふたつの世界があった。
住む世界の違うふたりの恋は、
周囲から認められるはずもない。
階級と恋愛。
ウィリアムとエマの運命を乗せて、
英国を舞台に情熱の物語がはじまる。
とにかく雰囲気のある、
ドラマチックなマンガです!
作者の愛が伝わってくるかのように、
丁寧に英国の生活が描かれています。
そしてこの舞台で紡がれるのは、
貴族とメイドの認められない禁断の恋。
少しお坊ちゃん気質なウィリアム君が、
エマと自分のために立ち向かいます。
段々と格好良くなる彼の成長にも注目です。
僕はこのマンガを読むたびに、
無性にイギリスに行きたくなります。
シックな家にある広ーい庭で、
紅茶とスコーンを頂いてみたいものです。
…たぶん偏ったイメージなんだろうけど。
エマ 森 薫 エンターブレイン 2002-08-26 |