『ぼくなつ2』の毎日はとても濃密だ。
日々の何気ない会話が心に残る。
このゲームの「ストーリー」は、
率直に言ってかなり面白い。
舞台となる海辺の田舎町では、
実はとてもドラマチックな物語が、
ひそかに繰り広げられている。
もちろん「虫取り」や「魚釣り」など、
用意された様々な遊びを楽しみながら、
ごく普通に夏休みを過ごすのも面白い。
しかし。
『ぼくなつ2』の醍醐味は、
登場人物たち1人1人に、
ドラマがあるところだと思う。
しかも面白いことに、
プレイヤーは用意されたこのドラマに、
気づかない可能性だってあるのだ。
ー何故このキャラクターは、
この時間にここにいるのだろう?
ーああ、あのときの台詞の意味は、
こういうことだったのか…。
そう、ドラマ与えられるのではなく、
「用意」されているだけ。
不思議と発見だらけの毎日は、
まさに「夏休み」の面白さだろう。
僕はこのゲームを、
沢山の人にプレイしてもらいたいと思う。
きっと8月31日には、
出会った全てが愛おしいはず。
「終わってほしくない」、
そんな風に感じるところも、
現実の夏休みと一緒だ。
発売当時のCM上でのキャッチコピーは、
「毎日が宝石だった」だけど、
僕にとっては『ぼくなつ2』そのものが、
宝石のように思える。
そんなゲームなのです。