織姫と彦星は、
七夕にだけ会えるカップル。
そうだよね。
なんで普段は会えないんだ。
仲を引き裂く悪役がいるんじゃない。
悪役。
「お前にお義父さんと言われる筋合いはない!」
・・・みたいな奴が。
それ織姫のお父さんじゃん!
「お父様、彼と逢わせて!」
ふふ。
「…まぁ1年に1回くらいなら、構わん」
「お、お義父さん有り難うございます!」
ふっはは!
彦星、そこで納得しちゃったの。
彦星は押しの弱い男だった。
織姫はそれじゃ嫌でしょう。
彦星は「1年に1回くらいで良いや」って。
ひどい男だな。
織姫もそのときは、
「ロマンチック!」って思ったんだよ。
あははは。
相性の良いカップルだ。
そしたら天の川は、
親父の嫌がらせだ。
そんな。
1年に1回しか会えないのに。
2人は意外と盛り上がってるんだよ。
「天の川を渡れば、あの人に会える」って?
映画みたいなキャッチコピー。
全米が泣いた、と。
織姫の父親は苦笑いだろうけど。
第4回 天の川を渡れば