こんにちは、おかです。
肌寒くなってきましたね。
季節の変わり目は着るものに困ります。
さて有川浩の特集も3冊目、
今回は私がこの作家に出逢った作品。
『ストーリー・セラー』です。
書くことが好きな彼女と、
読むことが好きな彼。
生み出した作品を否定する彼女を、
彼は読む側の人間として隣で支え続けた。
作家デビューした彼女と、
それを支える彼を待っていたのは、
世間の賞賛と、一部の親族との確執。
それでも自分のために、
そして1番の読者である彼のために、
彼女は書き続ける。
元々は新潮社のアンソロジー、
『Story Seller』に含まれる短編です。
そこから派生したもう1つのお話を、
セットにしたのがこの単行本。
好みが別れる作品だと思います。
私の正直な感想は「しんどい」でした。
平和に読みたい方はアンソロを、
深く入り込みたい方は単行本をお薦めします。
ハッピーエンドだけじゃない、
だいぶ毛色の違う有川浩に触れられます。
作家・有川浩は人間の心の、
深く暗いところにも飛び込んでいくので、
泥沼だったり、えげつなかったり、
読んでいて辛くなることが多々あります。
そこまで踏み込める覚悟がなければ、
リアリティは出せないのかもしれませんね。
私はそんな作者の心意気が大好きです。
先述のアンソロジーは他の作家陣も豪華。
興味がある方はそちらも是非!
1度に何人もの作家を読めるのでお得です。
ストーリー・セラー 有川 浩 新潮社 2010-08-20 |