こんにちは、おかです。
残暑が厳しい毎日ですが、
8月もそろそろ終わりですね。
今月は「お盆」があったので、
人の生死に関わる本を読みたくなりました。
そういう話ってだいたい、
ボロボロ泣いちゃうんですけどね。
というわけで今回ご紹介するのは、
重松清さん『流星ワゴン』です。
息子は引き篭もり、妻は不倫し、
会社からはリストラされた。
永田一雄はそんな散々な現実に
嫌気が差し、死を意識する。
「死んじゃってもいいのかなぁ」
そう考えた彼の前に現れたのは、
1台のオデッセイ。その車には
5年前に交通事故で亡くなった父子が、
成仏できないまま乗っていた…。
彼らに連れられて、人生の後悔を
「やり直す」ことが出来る世界、
「やり直しの現実」へ向かう一雄。
人生の岐路にもう1度立った彼は、
なにを願うのか。
色々と泣かせてくれる1冊です。
破天荒な設定ですが、
登場人物の感情がとても豊かなので
自然と引き込まれます。
「父親だからこそ書けた」と
筆者の後書きにもありましたが、
まさにその通りなのだろうと思います。
親になった人にこそ、
読んでもらいたい名作です。
死ぬ前に後悔なく、穏やかな気持ちで
居られる人生を送りたくなります。
歳をとると、過去のことを
よく思い返すようになります。
今回の『流星ワゴン』にも、
そういうシーンがいくつも出てきます。
年齢を重ねて、共感や理解出来るものが
増えていくということは嬉しいことですね。
昔はお盆の意味もよく分かって
いませんでしたからね!成長したなぁ…。
流星ワゴン 重松 清 講談社 2005-02-15 |