11月30日。日曜日の午前11時。
雑談番組『談話室』のお時間です。
今回のテーマは「手作りカレー」。
拘りたくなる料理ですよね。
言葉に表せないボンヤリ感。
どこまでもつづく雑談をどうぞ。
『クッキングパパ』って、
漫画があるんだけどね。
あ〜あったねえ。
まだ連載してるよ。おれ、
けっこう集めてるんだよ。
昔アニメでやってなかったっけ。
やってた。で、あの漫画には、
毎回レシピが載ってるの。
話ごとに料理が登場するから。
いまは何巻まで出てるの?
100巻以上ある。
すげえ!こち亀みたいだな!
そしたら100以上の料理が
登場するってことか。
1冊に5つくらい登場するから、
500以上あるでしょ。
とんでもねえな。
まあ、それでさ、その料理の1つに、
「ゴールデンカスカレー」ってのが
あるのね。
カツカレー。
いや「カス」カレー。
なにそれ。
ウスターソースって知ってる?
あの、揚げ物にかけたり
するやつでしょ。
そう。そのウスターソースを
手作りするには、大量の野菜を
煮詰める必要があるのね。
あれは手作りできるのか。
大量の野菜を煮詰めて、濾した
ときのスープを味付けすると、
ウスターソースが出来る。
うん。
そのときに大量に残った野菜に、
香辛料を混ぜるとカレールウになるの。
それが「ゴールデンカスカレー」。
あ〜野菜の豪華な「カス」ね。
そうそう。
すげえ美味かったでしょ?
いや、つくってない。
はい?
あの、ゴールデンカスカレーを
つくるには、ウスターソースを
つくらないとでしょ?
そう言ったね。
ただ、美味しいウスターソースを
つくるには、更にトマトケチャップを
入れるといいらしいの。
トマトケチャップ。
でもそのケチャップを手作りするには、
ウスターソースを入れないとなんだよ。
うはは、なんだそりゃ!
もう訳が分からなくなってきて。
カレーを食べたいだけなのに、
トマトケチャップからつくる。
そのトマトケチャップをつかって、
ウスターソースをつくる…。
もうルウ買ってきて、
鍋にぶちこんでしまえ。
でも考えてみればさ、ぜんぶが
「手作り」のものを作るってのは、
本当に大変なんだなあと。
手作りのレベルにもよるだろ。
というか、ほんとに全部手作りだと
美味しいものなの?
さあねえ…音楽だとどう?
音楽って?
なんか、生の音と、機械が
出す音があるでしょ。
ああ、はいはい。音楽も、
「打ち込み」とか「生」の演奏で、
たしかに違うよ。
そうなんだ。
ただ「打ち込み」には打ち込みの
良さがあるし、場面によるよね。
なるほど。
ゴールデンカスカレーで大事なのは、
ウスターソースの野菜だけで、あと
は別に市販でも良かったんじゃないの?
…カレーって、無駄に凝っちゃう
んだよね。結果より、過程でいかに
凝ったかを重視してしまう。
ある意味、自己満足なんだろうね。
「これだけ凝ったんだから美味し
いだろう!」みたいな。
そのうち家庭菜園を始めて、
野菜から手作りしてしまいそう。
…そしたら呼んでくれ。
細部まで拘った結果良い物が生まれる
ことはあっても、細部まで拘らないと
良いものが生まれないというわけでは
ないのかもしれませんね。
無駄話が続く『談話室』。
次回も全く期待せずにおたのしみに。