1月5日土曜日、午前11時。
様々なジャンルの本を紹介していく
『ブックベルト』のお時間です。
今年さいしょの1冊のテーマは、
「食べる」ことであります。
2013年というごちそうの始まりに、
どうぞ一緒に召し上がれ。
謹賀新年!こんにちは、たくです。
いよいよ始まった2013年。
未来へのオフロードをガタゴト進む人類、
今年も笑顔の多い年になりますように。
さて今年ぼくが最初にご紹介する作品は、
一年を「料理」で切り取った短編集。
橋本紡『今日のごちそう』です。
「ことし最初に読む本」に、ぜひ。
暮れには「伊達巻き」をつくった。
正月になれば「雑煮」を煮込む。
節分になれば「豆」を煎るし、
桜が咲けば「花見弁当」を仕立てる。
流れる四季の中では日々に、
とるに足らぬこと・やりきれぬこと、
数え切れないくらいの様々な出来事がある。
しかしそれでも、だからこそ。
「食」の価値は暮らしの中で光る。
大晦日の「伊達巻き」から、
聖夜の「ローストチキン」まで。
四季と料理、人と暮らしを綴った、
23篇のショートショート。
1つの話が10頁くらいで完結するので、
空いた時間で少しずつ読み進められます。
ポケットのなかにしのばせた、
「ちいさな飴玉」のような短編集です。
お話ごとに登場する人物は変わり、
季節感の漂う料理にはかならず、
それぞれひとつずつのドラマがあります。
「四季を感じたいなら料理をすべき」なんて、
我ながら単純ですが感じてしまいました。
色んなお話が入っているのも良いですね。
『花見弁当』『ポトフ』なんてお気に入りです。
「笑顔の多い年になれば」と
今回の冒頭では綴りましたが、
「美味しいものに出逢える年」というのも、
同じくらい素敵なことのように思えます。
ともあれ2013年も、
どうかよろしくお願いいたします!
今日のごちそう 橋本 紡 講談社 2012-03-16 |
サイトに掲載されている
画像等におきまして、
著作権や肖像権に関して問題が
ありましたら、上記の
ポストアイコンより御連絡下さい。
迅速に対応いたします 。