12月29日土曜日午前11時。
様々なジャンルの本を紹介していく、
『ブックベルト』のお時間です。
今年最後にご紹介する作品は、
「日常」を愛おしく捉えたこちら。
素敵な1年の締めくくりと、
新しい1年の始まりにピッタリです。
こんにちは、おかです。
いよいよ2012年も終わり、
あと少しで新しい年が始まります。
今年最後の『ブックベルト』は、
日常生活の素晴らしさを教えて
くれる、こちらの作品です。
世間から見て少し「ズレている」
「明信」と「徹信」の二人の兄弟。
彼ら「間宮兄弟」は心根が優しく誠実で
一途なのに、恋人がいたためしがない。
二人暮しの毎日は楽しく充実はしている。
…でもお見合いでも合コンも良いことがない。
そんな恋愛と縁のない間宮兄弟が、
恋をして、振り回されて…それでも
楽しく信念を貫く日常の物語。
「いい人かもしれないけど、
恋愛対象にはならない。
そもそも範疇外」
そこまで言われるほど変わり者の
二人の兄弟(私も読後に同じ
ような感想を持ちました)。
でもこの兄弟は本当にいい人で、
何より毎日楽しく生きているのが素敵です。
ジグソーパズルを「おもしろ地獄」と評する
ような素晴らしいセンスを持つ2人。
恋愛云々は別として、日常生活では
見習うべきところが沢山あるので、
来年の参考にするのも良いかも。
映画化もされているので、
併せてチェックしてみてください。
皆さんにとって今年はどんな
1年だったでしょうか。
新しいことを始めたり、転機があったり、
それとも平穏無事に1年を過ごしたり…。
この時期は1年を振り返って、新年に
向け新たな目標を立て直すような、
自分を客観的に見つめることのできる
期間ですよね。
「自分を見つめ直すきっかけになる本」は
沢山あると思いますが(個人的には
ドラマの少ない日常系の話がオススメ)
それを読んで1年を振り返るのも
また一興だと思います。
来年が皆さんにとって素敵な
1年になりますように。よいお年を!
間宮兄弟 小学館文庫 江國 香織 小学館 2007-11-06 |