7月14日土曜日、午後5時。
こんにちは、おかです。
梅雨空の不安定な天気が続いていますが、
日差しはすっかり夏ですね。
さて夏と言えば、全国各地で開催される
お祭も楽しみの1つだと思います。
地域で催される小さいお祭から、
都道府県単位の有名なお祭まで…
その種類は様々です。
今回ご紹介する小説は有名な京都の
祇園祭の一大イベント「宵山」が舞台です。
バレエレッスン帰りに、
宵山の賑わいに惹かれ寄り道をする幼い姉妹。
腐れ縁の旧友(宵山未体験)に仕掛ける、
壮大すぎる祭の裏の世界。
宵山の夜に家族を亡くした人々の見る幻影。
宵山の非日常に惹かれる彼らを待つのは、
大切なモノとの出会い、そして別れ。
ある者はそれを楽しみ、
ある者はそれを恐れ、
ある者はそれに縛られる。
現実と幻想が入り混じった、
不可思議な祭の事件簿。
ちょうど今日から3日間が宵山です。
まさにこの時期に読むのにピッタリ。
森見さんが宵山の中心となる場所に
実際住んでいた頃に構想された話で、
宵山の雰囲気や情景が詳細に
描かれているのが魅力です。
行ったことなくても想像できる!
少しだけ背筋が寒くなるような話と、
とんでもなく下らない話とが
同じ1日に起こっているこの小説。
改めて森見さんのバランス感覚に驚きます。
お祭の非日常感が好きです。
ライトアップされた山車と、並ぶ露天。
知ってる街なのに
知らない場所に居るような錯覚に、
魅せられる人は多い気がします。
これから祭が増える季節、
皆さんも非日常に足を
踏み入れてみては如何でしょう?
いずれ京都の祇園祭にも
行ってみたいものです。
宵山万華鏡 森見 登美彦 集英社 2012-06-26 |